新車を世に送るのに不可欠な試作車。その部品をタイムリーに提供しています
部品メーカーは、自動車メーカーの生産に合わせて、部品の生産を調整しなくてはなりません。当社でこの業務を担っているのが生産統括部です。ここは当社の生産工場と自動車メーカーの間に入り、必要な量の部品を、必要な時期に生産、供給できるように管理しています。
生産統括部は手配管理、生産体制企画、システム企画、物流企画、という4つのグループから構成され、私は手配管理グループに所属しています。
私の業務は大きく二つあります。
一つは自動車メーカーが新車を立ち上げるときの部品の納入窓口となること。自動車メーカーは、新車を市場に送り出すまでに数回に渡って試作車を製作、性能を検証し、設計を調整していきます。その台数はときには一度に200台にもおよびます。私がしているのは、その試作車に用いられる部品の納入管理で、自動車メーカーからオーダーを受け、自社工場の生産状況を確認し、工場、関係部署に展開します。いつまでにどのくらいの量の製品を納入しなくてはならないのか、それが可能なのか、可能でないならば、どのように納期を調整したり、納入数を配分するかなどを、関係部署と相談し、決めていきます。また自動車メーカーは試作車ができると必ず試作イベントを行うので、その予定を早めに把握してスケジュールに反映させることも大切な仕事です。
もう一つは、量産車も含めた生産情報の収集、伝達です。既に量産段階にある車種も、好評で予想以上の増産になる、逆に工場や設備の不具合があって減産になるといったことが起こります。また自動車メーカーの勤務体制が変更され、それが生産に影響することもあります。そうしたさまざまな変化を早めにキャッチして、当社の生産工場に伝えています。
急な発注にも臨機応変に対応、関係部署の知恵を集め、顧客先の満足する納品を達成
心がけているのは、顧客先、自社工場、どちらに対しても、先手を打って必要な情報を伝えること。そのために自分のアンテナ感度を上げ、情報収集に力を入れています。
ただ顧客先と自社生産部門との間に立つ部署なので、どうしても板挟みになる苦労はあります。特に突発的なオーダーが入ったときですね。そうした場合は社内の関係部署と議論を重ね、調整し、お客様のご希望通りに納入できるようにしていきます。
しかし仕事の達成感も、こうしたむずかしい局面を乗り越えたときにこそ生まれます。先日も急遽2台分の部品のオーダーが発生、他部署と対応会議をし、なんとか期限に間に合わせることができました。成し遂げた喜びは大きかったですね。
工場に足を運び自ら納品の調整にも関わりました
入社してすぐ現部署に配属され、まず九州生産の車種を担当、2年目からはイギリス生産の一車種、中国生産の一車種が加わり、仕事は少しずつ拡大しています。
入社3年目の後半、担当車種の納入が4車種ほど重なって大変だったときがありました。このときは週に2、3回は工機工場(相模事業所)を訪問し、関係部署の方々に会っては、検査や進捗状況を確認して仕事を進めました。さらに私自身が直接、納入日の調整や納入台数の配分などにも携わり、問題解決に貢献できたという実感がありました。
その結果、顧客にご迷惑をかけず、計画通りに納品でき、大きな達成感を得ました。
よりスムーズな業務遂行のために他グループの業務も学びたい
今の目標は、現在の業務を一人でこなせるようになること。今後については、部内ローテーションを利用して、同じ生産統括部の異なるグループの業務も経験してみたいですね。そうすれば、他グループと関係する仕事をよりスムーズに進められると思うからです。特に物流は私の業務とも関係が深いので学びたい気持が強くあります。
生産技術についても関心があります。入社後の研修で工場実習は受けましたが、業務を経験した今学んだら、理解の深さも気づき方も違うと思います。昨年は社内の技術教育の講座にも参加しました。今後も機会をとらえては学びたいと考えています。
ユニプレスへの入社を決めた理由
スペイン語、メーカーという軸と「人の良さ」で決断
就活のとき、基本的な軸を二つ考えました。一つは、2回留学するなど、力を入れたスペイン語を使える可能性があること、つまり関連拠点がスペイン語圏にある企業です(ユニプレスの場合はメキシコに現地法人があります)。もう一つは実体のある製品を作るメーカーであることです。自動車業界はこの軸に合っていましたし、留学先のスペインでも日本の自動車は非常に評判が高かったので関心を抱きました。それで完成車メーカーや自動車部品メーカーを視野に活動し、ユニプレスを知ったわけです。
ユニプレスに決めた理由は「人の良さ」です。他の自動車部品メーカーから先に内定をいただいていましたが、説明会などでの人事の方に親切な対応をしていただき、採用面接では私のことを深く掘り下げて知ろうとしてくださっていることを感じ、ユニプレスに決めました。
先輩からの就職活動アドバイス
就職ではかなり苦戦しました。就活期にはまだ海外の留学先で勉強に忙しく、日本での大学生活のように就活に集中することはむずかしかったことが大きいですね。また企業によっては、テストセンターで面接を受けなければならないなど、海外留学中の学生には、不可能な条件になっているところもありました。
自分の経験から言えば、留学期間と就活期間が重なっている学生さんは、出足を早めにして就活に動いた方が良いと思います。
ユニプレスに就職し、日々充実している今から振り返ってみると、就活は、根気強く、妥協せず、探し続けることが大切。そうすれば、自分に合った企業に出会えると思います。皆さんの健闘を祈ります。